地明星 鉄笛仙 馬麟(ばりん)梁山泊の笛吹き男 百人を相手にひけをとらない豪の者で、顔つきも相応しい凶悪ヅラなのに笛を吹くという優美な特技をもっており、 そのミスマッチさがインパクトありすぎなのかあだ名は「鉄笛仙」。 南京建康出身で捕り手役人の下役をしていたが、元々ごろつきの遊び人なので坂を転がるようにアウトローの道へ 転落。 トウ飛を頭に黄門山に立てこもっていたが、黄文炳を成敗して梁山泊に凱旋する宋江一行を待ち構え、 へへえーっと平伏して仲間入りした。 中小好漢にとって登場シーンこそ唯一脚光を浴びる機会というのにこの穏やかさ。 当然トウ飛以下四名埋没決定である。 祝家荘との戦いで祝竜と対戦するも押されぎみでアラララという感じで、笛吹きという特技も歌って戦う楽和が いるためあまり目立てず、李逵のお出迎え役をもらっても出てくるなり即効帰ってしまうので 結局いつ登場したのか分からない薄味風味に仕上がっている。 笛を吹けるくらいだから器用なのだろうという事で途中戦船の建造を任されたりと扱いが粗雑なのも又涙を誘う。 幻想水滸伝⇒ シーナレパント(盧俊義)とアイリーン(燕青)の一人息子。解放軍が誇るナンパマンだが成功率は低い。 |
地進星 出洞蛟 童威(どうい)李俊親衛隊その1 元潯陽江のほとりで闇の塩商人というまっとう(?)な商売をしていた。 あだ名は洞から出てきた蛟(竜の一種)で「出洞蛟」。弟と兄貴分の李俊でドラゴントリオを結成している。 流罪される李俊と付き添いの宋江を道中で出迎えたのをきっかけに梁山泊入りした。 しかし、文章を読む限りではそこそこ出番があるのだが、不思議な程印象に残らない。 なにしろ入塞後、方臘の戦い時の久々の偵察時にすら一切言葉を発さず、李俊一人が進行役を勤めていた。 一瞬この兄弟いらないんじゃないのかと考えてはいけない事が脳裏に浮かぶ。 外見特徴も分からない、目立つ活躍も無い、とないない尽くしの不遇っぷりで実はかなり出番はあるものの、 真剣に探して読まないと、いつ登場したのか分からない程ナチュラルに埋没してしまっている。 ここまで記憶に残らないのは不思議なくらいで、水滸伝七不思議の一つに数えられてもおかしくない位である。 李俊と席順がここまで違うという事からもこの兄弟のマイナー加減が計り知れるだろう。 幻想水滸伝⇒ ケスラー虎狼山の山賊の親分でルドン(李立)も手下の一人。うるうるした瞳がチャームポイント。 |
地退星 翻江蜃 童猛(どうもう)李俊親衛隊その2 兄貴分の李俊と実兄の童威と共に塩の闇商人をしていたが、 李俊が梁山泊入りする事になったので兄弟共々入塞する。 初登場時から常に李俊の側を固めており、その立場は以後も変る事は無かった。 身もふたもない言い方だと、スターのバックダンサー状態である。 李俊がよく活躍するので童猛も出番自体は多いのだが、 解珍・解宝兄弟のように兄弟独立で偵察という事をせず、あくまで李俊の側でバックダンサーに徹し、 それ故読者の記憶に残れずじまいであった。 この現状についてどう思っていたのか、セリフらしいセリフが無いのでいまいち分からない。 というか外見すらよく分からないというかなり可哀想な境遇なのだ。 「川を乱す蜃(竜の一種)」という意味の「翻江蜃」だが、結局李俊の活躍の場を乱す事は無かったようだ。 幻想水滸伝⇒ マルココイン当てで生活している孤児。決してカモにしてはいけません。(嘘) |
地満星 玉旛竿 孟康(もうこう)イケメン船大工(元) 花石網を運ぶための船を造っていたが、監督官の厳しい攻め立てにキレて殺害、 そのまま逃亡して飲馬川で裴宣、トウ飛らと共に強盗をしていたという経歴の持ち主で、楊志と同じ花石網の犠牲者だったりする。 しばらくは3人で和気あいあいと山賊家業をしていたようだが、昔馴染みの楊林とであって運命は回転する。 同行していた戴宗のツテで波風立てずすんなりと梁山泊入りして現在に至る。 至るのはいいのだが、この飲馬川チームはいかんせん出番が無い。 無論、色が白く背が高い美丈夫なので白玉の旛竿になぞらえて玉旛竿と呼ばれる程恵まれた外見をもっている彼も例外ではない。 鄭天寿といい彼といい、美形は黙ってろといわんばかりに出番がないのがつらいところ。 同じ美形でも燕青との待遇の差は何なんだと言いたい位差がある。 ここまでないがしろにされていると、何か筆者の暗黒の意図が感じられる。 しかし出番はないが、造船というスキルは梁山泊にとって必要不可欠な人材には違いない。 現に孟康は仲間になった直後から船大工としてバリバリ働いている。 (招安後はさすがに戦闘要員として駆り出されているが) 候健といい、手に職をもっているものである。 幻想水滸伝⇒ ゲンテイエンに住む口は悪いが腕は良い江戸っ子属性の船大工。隣人の錬金術師カマンドール(陶宗旺)とケンカするのが毎日の日課。 |
地遂星 通臂猿 候健(こうけん)お針子 THE モンキー もとは洪都の生まれで、薛永に槍棒を学び、色が黒く、身のこなしが軽い為通臂猿(=手長猿)と渾名され、 並ぶもののないと評判の腕前を買われ、黄文炳に雇われていた。 しかし買われたのは腕は腕でも仕立ての腕である。 候健は仕立ての名人で、針を飛ばし糸を走らすと謳われるほどの腕前をもっているのだ。 対黄文炳戦でかつての師匠薛永に連れられてくる、というのが候健の初登場なのだが、 ここぞとばかり顔を出す薛永によって全く目立てない。 出番の為には弟子もないのか薛永。弟子より席次が下なのはその報いか・・・。 本編の出番はともかく、入塞後は旗や衣服の作成の責任者になったのだから、 梁山泊には無くてはならない人材だったのだろう。 ・・・それは好漢の仕事か、と言ってはいけない。 幻想水滸伝⇒ ユーゴクロン寺にいる外見と実際年齢のギャップが激しい図書館司書。見かけは老けているが口調は若い。 |
地周星 跳澗虎 陳達 (ちんたつ)単純突撃ハイジャンパー 少華山を根城にあたりを荒らしまわっていた山賊の第二の頭目。 頭が少々猪属性らしく、凄腕だという噂の史進がいる村をあえて標的に選ぶという 虎の口に手を入れるような事をした。 当然返り打ちにあってあっさりとらわれの身になるが、義理堅い義兄弟のおかげで頭と体が泣き別れになるのを 回避できた。 身が軽く、ジャンプで川をひとっ飛びできる跳躍力を持っているので跳澗虎というあだ名をつけられている。 しかしそんな陸上選手でも無い限り日の目を見ないような特技をもっているというのは埋没系好漢となる率が高い。 例にもれずその後再登場したのちは朱武に置いていかれる運命にあるのだった。 幻想水滸伝⇒ ヘリオン帰還魔法を操る老魔法使い。「またたきの手鏡」欲しさにテイエンにダッシュした人も多いのでは。 |